レフ板とは反射板のことです。撮影時に影になった部分が黒くつぶれることを防ぐために光を反射させて使用します。 ポートレート撮影でこのレフ板を使うと目の瞳のなかにキャッチライトを入れることが可能です。 家具などの撮影の場合は影の部分の明暗差をなくす事と面の部分の映り込みに使います。そんなレフ板ですがどんな種類があるのか、そしてハウススタジオで自然光を活かしながら使うにはどうしたらよいかを解説していきます。
小物を撮るにはA4サイズやB4サイズなどがあり、モデルなど人物を撮るとか家具など大きめのものを撮影するには1mを超えるサイズもありと、様々なサイズが出回っています。
さらに形状も折りたためる物がバリエーション豊かに販売されていて、四角、丸、三角といった形があったり色も白だけではなくシルバーやゴールドといった物もあります。 撮影をするにあたってレフ板を用意するにはいったいどれを選べばいいのか、最初は迷ってしまいます。
サイズについて サイズは撮影する物よりも大きいサイズを選ぶのがコツです
大きいものを選ぶメリットとしては被写体全体に自然な光を送りやすいことです。光を跳ね返す面積が大きい分レフ板の向きの調整がやりやすいということです。
しかし大きいとどうしても一人での撮影の時に扱いが難しく手間がかかってしまいます。外での撮影の場合は風の影響を受けやすく、野外での撮影が困難になる可能性が高いです。
持ち運びできるかどうか
折り畳み式のレフ板は広げる時は簡単ですが畳む時は悩まれる方がいらっしゃいます。
キャンプ用品などでも使われている8の字にひねって折りたたむ使用のものが大半です。
離れた位置をつかみ、反対方向にねじると綺麗な円になり収納用の袋にしまえます。
折りたたまれたサイズは持ち運びしやすいように工夫されています。
他にも枠を組み立てて布をかけるといった形状の物や発砲スチロールなどの硬めの素材で作られている物もあります。後者になるにつれ持ち運びは困難になってきます。
形状について
四角➡立てて使う立てかけて使いやすい。
丸➡手持ちで支えて使う時に持ちやすい。モデルの瞳に写りこませると丸いアイキャッチができる。
三角➡より手持ちしやすくされている物が多い。
色について
白➡柔らかく光をはねかえす。
黒➡光の反射を防ぐために使う。硬めのライティングをしたい時に良い。黒いものへの映り込みとして使ったり不要な光をカットする野にも使える。
シルバー➡シルバーは反射率も高く硬い光になる。コントラストを付けたい場合や日陰などで日が弱い場合に使うと効果的。
ゴールド➡跳ね返す光の色温度が低い。暖かみを足したい時や夕方や夜のイメージを出したいときに使うと効果的。
ハウススタジオにはカポックと呼ばれるレフ板の一種が置いてあることがあります。板や発泡スチロール素材の物が多く屏風のような形でV字型にして立てて使います。36サブロク3尺(910mm)×6尺(1820mm)と言われるサイズが多く、大型ハウススタジオでは一回り大きな48と言われるサイズ4尺(1212mm)×8尺(2424mm)もあります。
ハウススタジオで自然光を活かしながらライティングをしていくにはカポックをメインに使い、持参したレフ板で補っていくと良いです。
大きい面で光を跳ね返し、人物のアイキャッチや、家具などの映り込みといった細かいところをレフ板で押さえていくイメージです。 大きい面の反射は見た目で判断しやすいですし、露出計をもっているのであれば計ってみるとしっかりと数字に現れます。
このカポックは白面黒面があるものがほとんどです。日中外からの光がきつくて柔らかくしていきたいといった時などは黒面を活用します。黒面で強い光を一部カットしておき、被写体近くでは白面を使い光を跳ね返すといったように使いどころをうまく押さえていくと自然光とレフ板だけでライティングを組み立てていくことができます。
外からの光があまり入らないスタジオで光量が不足している場合もレフ板やカポックは活躍します。光原となる窓の反対に白面で置き、光を跳ね返します。自然光を跳ね返して黒くつぶれた部分を減らすことで全体にまわった柔らかい光感が実現します。 スタジオによっては置いてないとか小さいサイズのレフ板しかない事もありますので、下見やスタジオのホームページなどであらかじめ確認をしておいてください。 カポックはないけど大きな面のレフ板が欲しい!そんな時はホームセンターなどで発泡スチロールの板を2枚買ってきてテープで貼って屏風型にします。
運送の問題がある場合は、布をレフ板代わりに使った簡易レフ板もおすすめします。スタジオにあるハンガーラックなどに白い布をかけてレフ板がわりにつかうとか、会議室風のスタジオではホワイトボードをレフ板代わりにしてください。 素材は何にせよコツは柔らかい光の反射を生み出すことです。
レフ板は写真撮影の必須アイテムです。
ハウススタジオの場合は広さによって使用の判断が変わってきます。
しっかりした下見とスタジオ選択をした上で何を持っていくかを決定してください。
カポック についてはスタジオの在庫があるかどうかはご確認の上ご利用ください。
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執筆:森川ゆみ子
日本写真講師協会(JPIO)認定講師/写真家
個人事業主様、企業様の商品イメージの撮影、サロン撮影プロフィール撮影などと並行して企業研修や写真撮影セミナー、撮影に関するコンサルティングを行っている。
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