ハウススタジオなどの撮影スタジオでの撮影に限らず、レフ板はライティングのコントロールに欠かせないアクセサリーの一つです。写真や動画の撮影においてライティングをコントロールすることで、1ランク2ランクも上の撮影ができるようになります。今回はレフ板の役割や種類、選び方について紹介します。
レフ板(リフレクターとも言います)とは、撮影する被写体に光を反射させる撮影アクセサリーです。自然光や照明などの光源を反射させて間接光として利用する際に使います。
ハウススタジオでは間接光を作り出すために撮影現場では白い布を使ったり、カポックとよばれる発泡スチロール板、パラソル型の反射アクセサリーを用いたりすることもありますが、大掛かりで可動性や携帯性に欠け、手軽に間接光を作り出すアクセサリーとしてレフ板は人気があります。また、比較的安価で手に入れることができるのも魅力のひとつです。
間接照明を作り出すレフ板には、おもに白・銀・金・黒・半透明の色があり、反射させる色を変えることができます。反射光の色合いを変えることで被写体の雰囲気が変化するので目的に合った色を選ぶようにします。
最もオーソドックスな色です。光源をしっかりと反射させつつも柔らかな色合いに変えてくれます。肌の色合いを明るくする効果が高いので、ポートレート撮影など人物を中心にした撮影にはぜひ揃えておきたい色です。
鏡のように反射率が高く、日陰など光が弱い場所での撮影や強いコントラストを表現したいときに利用されます。また季節を問わず強いギラギラとした光を演出できるので、夏のシチュエーションの撮影などでも利用されます。
銀のレフ板と同様に反射率が高いので強い間接光を作り出しますが、黄色みを帯びた光となり、夕日のような温かみがある間接光となります。ただし光が強いため陽当たりのよい場所では黄色みが強くなりすぎ不自然になる場合もあります。日陰の人物撮影で白くなりすぎた肌の色を補正する場合などに利用します。
黒のレフ板は他の色とは違い光を反射するのではなく、吸収するために利用します。光を吸収することで、被写体の黒い部分がより黒くなり、コントラストを強調することができます。陰影をはっきりさせて締りのある撮影を行いときに利用されるレフ板色です。ただし、光源が弱すぎると被写体が暗くなりすぎるので注意が必要です。
白いレフ板の色味を薄くし半透明になったレフ板です。強い日差しをコントロールするときに利用します。直射日光を和らげて優しい雰囲気を演出し、透明感ある写真が撮れるようになります。またコントラストが強すぎる場合、半透明のレフ板を使うことによりコントラストを下げることができます。
レフ板の形状は丸型、三角型、四角型のもの一般的で、商品の種類も豊富です。それぞれの特徴を紹介します。
丸型のレフ板最もオーソドックスで使いやすいのが丸型のレフ板です。丸形は光を柔らかく拡散させる効果が高く、優しい印象の撮影ができます。携帯性にもすぐれ、直径1mを超えるようなものでも折りたたんでコンパクトにできるという利点もあります。レフ板の形状で悩んだら、丸型を選んでおきましょう。ただし、丸型のレフ板は自立させて使うことが難しいので、アシスタントや固定させるための器具が必要になる点に注意しましょう。
三角型のレフ板三角型のレフ板は撮影者自身が手持ちできるので扱いやすく人気があります。持ちやすいようにハンドルがついたものもあり、長時間の使用でも疲れにくくなります。ハウススタジオで商品撮影などの近距離撮影をするときに重宝するレフ板です。
四角型のレフ板自立させて使うのに便利なのが四角型のレフ板です。地面や床に自立させて使用します。サイズが大きなものが多く、広範囲に光を反射させることができます。このことから全身を写し込むポートレート撮影などに向いたレフ板といえます。ただし、四角型のレフ板はサイズが大きいため携帯性が悪くなるのが難点です。
レフ板のサイズは被写体の2倍のサイズを選ぶのがよいとされています。サイズが小さいと反射光も少なく、被写体全体を照らすことができなくなります。ポートレート撮影では、人物の2倍のサイズのレフ板を用意することは難しいので、できるだけ大きいサイズを選ぶようにします。市販されているレフ板はA4サイズ程度のものから1m超のものまで多くのサイズがあるので、被写体の2倍のサイズを基準に選びましょう。
携帯性も重要です。屋外の撮影では、撮影機材に合わせてレフ板も運ばなければなりません。できるだけコンパクトなサイズに折りたため、軽量なレフ板を選ぶようにしましょう。
レフ板を使えば 1ランク上の撮影に欠かせない間接光のコントロールを手軽に安価で行うことができます。今回紹介したレフ板の選び方を参考にお気に入りのレフ板を選んでください。
ハウススタジオを利用して撮影を行う場合、レフ板などの撮影アクセサリーが常備され、無料貸し出しができるスタジオが多くあります。ハウススタジオ利用の際は、レフ板を用意する必要があるか確認しましょう。
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