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ハウススタジオ対応 ストロボライティングのここがキモ

Posted by staff6 on 2022年12月28日
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ハウススタジオでは自然光が入ってくる設計がほとんどです。ライティングは不要では?と思われるかもしれませんが、自然光にプラスして人口光でのライティングをすることで、より素材感を引き出したり、より良いイメージをつくりだす可能性が高まります。

この記事では自然光の入ってくるハウススタジオでのストロボライティングについてお伝えいたします。

目次

柔らかい部屋の光はバウンス光でつくる

部屋中に光が回って気持ちいい柔らかな印象の写真に仕上げたい場合は、ストロボを天井や壁に向け発光させてください。

壁バウンス(壁バン) 天井バウンス(天バン)といった呼ばれ方をするこのライティング手法は簡単でかつ自然なライティングを作り上げる事ができます。

アンブレラ(傘)を使ったライティングや、ストレートに当てるライティングは硬く、自然な光にはなりにくく難易度が高いものです。

見本は太陽光です。

窓から差し込み天井や壁に反射して全体に回っていく様子をイメージしてライトを組み立てると気持ちの良いライティングが仕上がります。

天気が悪い時は外から

せっかくのロケーション撮影なのに、あ~もっと窓からの光があったらいいのに・・・と思うことはありませんか?窓のついている方角や時間帯によって明るさも変わりますし天候によっては光質も変わってきます。

窓からの光が足りないと感じた時は、外にストロボを出して窓を通して当てるという方法があります。庭やテラスがないとか、ベランダがないなど外に置けない場合は窓の前から部屋向きにライトを置いてもかまいません。

柔らかい光が窓から降り注いでいるようにするのであれば、ソフトボックスなどでやわらげた光を、直射日光を再現したい場合はダイレクトに窓からストロボを当てます。

きれいだと感じる自然の光をストロボで再現してみましょう。

なるべくコンパクトに効率よく

ロケ撮影の場合は荷物はなるべくコンパクトにしておきたいところです。

荷物が重たいからとか運ぶのが大変だからというだけではなく、ハウススタジオや自然光スタジオでは搬入の時間もレンタル費用がかかる事が多く、荷物の量は時間のロスにつながり制作費用にも関係してきます。

ストロボなどのライト機材はなるべくコンパクトにまとめます。

ストロボを整理して収納できて運搬もしやすいストロボ専用のケースもあります。

スタンド類も一緒に入るタイプや、重さを軽減するために分けて収納するもの、キャスターがついているケースなど使い勝手を考えて選んでおくと良いです。

クリップオンストロボの場合はカメラケースに入れてひとまとめにするのもおすすめです。

ライトスタンドやブームアームスタンド

ライト用のスタンドやブームアームスタンドは、(高い位置にライトを設置しやすい作りのアームのついたスタンドは)スタジオに置いてある事があります。 

どちらも持参する場合は大きな機材になりますので荷物の事を考えてレンタルするのも一考です。

ライトをスタンドなどに、取り付ける部分のことを、ダボといいます。 接続部の互換性がないと使えませんのでレンタルする場合はスタンド接続部分のサイズを確認しましょう。

スタジオ在庫の照明機材は種類や色温度の問題がある

スタジオのウェブサイトや資料を見ていると照明機材が掲載されていることがあります。

在庫の照明機材と持参したストロボとを一緒につかう場合は気をつけないといけない点があります。

照明機材の種類

ストロボなのかLEDやHMIなどの定常光なのかによって、持参の照明機材と一緒には使えない事があります。また照度がどのくらいあるかで使い勝手が変わってきます。

色温度

同じストロボだったとしても使用頻度や劣化によって色温度が違ってきます。

色温度が極端に異なる光源が混在した写真はどうやっても補正しきれるものではなく部分的に色合いが変わるなど写真に影響が出てきます。

在庫の照明機材を混在して使う場合は、精密な色再現を求める箇所への使用は避けた方が無難です。

ストロボは何台必要か

ハウススタジオや自然光スタジオでの撮影では、結局何台のストロボがいるのか。荷物の量の問題もあるのでそこが知りたいところではないでしょうか。

クライアントの好みやカメラマン自身が実現したい世界観によって台数は変わってきますし部屋の大きさでも変わってきます。

しっかりロケハンで現地を見るか資料をチェックする。

外光がどのくらい入ってくるかを調べること。

撮影当日の天候がどんな状況かを週間、月間天気予報で予測しておくこと。

その上でライティングを想定して台数を割り出します。

家具単体撮影 家具用天井バウンス1台 背景用天井バウンス1台 外光用リフレクター1台 計3台

家具集合撮影 家具用天井バウンス2台 背景用天井バウンス2台 外光用リフレクター1台 計5台

モデル撮影  モデル用ソフトボックス1台 背景用天井バウンス1台 外交用リフレクター1台 計3台

悪天候の場合は予備を増やします。

また実現したいイメージによってはグリットやアンブレラといったアクセサリーも持っていきましょう。

まとめ

ハウススタジオや自然光スタジオでのストロボライティングは、意図の通りに決まった時はカメラマンとしてとてもうれしいものです。

どのように写真を仕立てたいのかをしっかりイメージしてライティングを組み立てましょう。

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執筆:森川ゆみ子

日本写真講師協会(JPIO)認定講師/写真家

個人事業主様、企業様の商品イメージの撮影、サロン撮影プロフィール撮影などと並行して企業研修や写真撮影セミナー、撮影に関するコンサルティングを行っている。

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